当院で行う人工透析

環境のために

大量の水を必要とする透析施設

院内にて純水と粉末状の透析薬を攪拌して透析液を製造しています。透析液は1人につき、500mL/分必要です。単純計算で、6時間透析すると500mL×360分なので、13.3トン必要になります。100mLの透析液を製造するのには倍の量の水が必要になるため、26.6トンもの水が必要になります。そのうち半分もの水を排水として処分されてしまうのです。もちろん、これは1人につき、の話です。透析を受ける方が多ければ多いほど、大量の水が消費されることになります。そのため、当「ひがしだクリニック」では以下の試みを行っております。

水の有効利用の取り組み

上記にある通り、逆浸透膜浄水装置での濾過工程の中で「ナノろ過膜」と「逆浸透膜」はフィルターを通過できない排水が発生します。従来の装置では回収率が50%しかありませんでした。しかし、「排水」と呼ばれてはいますが幾重にもフィルターを通過しているため、元々の水道水よりも断然にきれいです。この排水のうち、ナノろ過膜を通過した物を再度、ろ過工程へ回すことで70%もの回収率に達することに成功しました。

太陽熱の利用

逆浸透膜での濾過工程に適した温度は20度前後となっております。これ以下の水温では回収率が極端に低くなるため、加温する必要があるのです。さらに院内で製造された透析液は体温と同じ温度まで加温しなければなりません。これらの加温は通常だと電気ヒーターを用いますが、莫大な電力が消費されてしまいます。そこで当院では、ヒートポンプ式給湯器と太陽熱利用を組み合わせたソーラー給湯システムを構築。これによって大幅な電力削減が可能となりました。

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